第4回 カーオーディオの基本システムについて2


前回の‘カーオーディオの基本システムについて!‘をご覧になって、自分のシステムについての方向がぼんやりと見えてきたことと思います。
さて、今回は、カーオーディのもっとも重要な部分であるアンプについてです。
車はエンジンがないと走りません。同じようにアンプがないと、音はなりません!

アンプは余裕を持たせて選ぼう。

アンプにも種類、グレードによってパワー(50Wとか100Wとか)やトルク(音の立ち上がり)の違いがあります。たとえば車で、2000ccの排気量の車と、5000ccの排気量の車では、パワーが圧倒的に違います。
両者同じ時速100kmで走行しようとすると、車への負担は当然2000ccではきつく、5000ccだとまだまだ余裕を感じることでしょう。

アンプでも同じことで、デッキ付属の30Wの内臓アンプを30wの出力で鳴らし続けると、機器のパフォーマンスの限界付近での使用となり、スピーカーをドライブし続けることは不可能です。
*通常のアンプの使用ですと、大体35Wぐらいが、音楽を聴きながら助手席の人と話ができる音量だと考えてください。
結果、機器は熱を持ち、音はわれ、きわみ、よい音では聴けません。。。
音のよいパフォーマンスを得るには、車のエンジン同様に余裕を持たせた状態で使用することが大切です。
あまり大きな音でならす予定がなくても、W(ワット)数の大きなものを選んでおくことに損はありません。


しかし!最大出力の値を見て選ばない

最大出力 1000W ・・・・・・・・3万円のアンプ
定格出力 80W ・・・・・・・・・・10万円のアンプ
皆さんならどちらを選びますか?
実は商品選びでとっても重要なことは、”最大出力の値を見て選ばない”ということです。
逆に最大出力の値しか記載されていないものは、はずしておいてベターです。
最大出力にあまり意味はなく、これ以上でならすと壊れますよ!という注意書きみたいなものなんですね。
壊れる最大値を記載されても、意味はなく、実際に長時間使用するアンプは定格出力を見て選んでください。

定格出力は、これだけの値なら、使用し続けることができるよって値ですので、自分が実際に使用するボリュームよりも大きいものを選んでおくと、そのパフォーマンスを発揮することができると思います。

アンプの”トルク”について

先ほどまでは、音のパワーについて触れてきたわけですが、今度はトルクについて考えてみましょう。

またエンジンにたとえてしまいますが、トルクのあるエンジンとそうでないエンジンでは、走りのフィーリングが大きく違います。
トルクのあるエンジンでは、きびきびしたシャープな走りを、また、トルクのないエンジンでは、スムーズにゆったりと走ることができます。

アンプにも、種類によってトルクのあるもの、そうでないものがありますが、一概にトルクのあるアンプがよいアンプ!というわけではありません。
あくまでもフィーリング(好み)なのです。

一般的にトルクのあるアンプは、デジタル系のダンス系、POPS系などは、パワフルで歯切れよく鳴らすことができるように思います。
また、トルクのないアンプは、アナログっぽい柔らかめの音、クラシックやJAZZ系を聴くことに適しているように思います。

アンプの種類(内部回路の種類)と特徴について

アンプの種類(内部回路の種類)と特徴についてアンプには、それぞれの特徴に合わせて、内部回路にさまざまな種類があります。大きく分かれている点を見てみましょう。

A級
電気をたくさん食う。一般的にW数が小さい。熱も出る。
小音量でクリアな音を出すことが可能。

B級
普通(ノーマル)のアンプ 。

AB級
小音量ではA級アンプとして動作し、音が大きくなるとB級として作動するし、バランスよく音量がアップできる。

D級(デジタルではない)
一般的にウーハー専用のモノラルアンプ。

デジタルアンプ
コンパクトで、熱も少なく、癖も(特徴)少ない。音源にこだわる方、クリアさにこだわる方にお勧め。

上記のように、アンプひとつとっても、音のフィーリングは大きく変わり、さまざまなメーカーがそれぞれの特徴を持たせた製品をリリースしています。
店頭でぱっとアンプを見てもらうとわかるのですが、明らかにサイズが大きい!と感じられると思います。
しっかりした音を、余裕を持った状態でならそうと思うと、どんなにうまく設計したとしても、それなりの大きさになるのですね。
デッキなどの内臓アンプには、小さいボディのなかに100Wのアンプを内臓してあったりもしますが、やはりそれは”とりあえず鳴るよ!”的なものであり、余裕を持たせて設計されたものが、あの小さなボディに入るわけがないんです。。。
音質を求めるには、アンプは音のエンジンあり、フィーリングを大きく変える重要な要素なのです。