イコライザー・タイムアライメント・デッドニンング。。。オーディオの世界で、機器をそろえても必ずしも良い結果が出るとは限りません。
機器の性能が生きるためには、それらが確実に動作する環境で、特性を理解し、知識を持った上での調整が必要です。
この記事は必読です!もっと前の段階で、特集しなければならなかったかもしれません。
しっかりと理解して、納得の音づくりを目指しましょう!
”音”とは?
- 音とは何なのか?
音というのは空気の振動(波)です。実際には水や金属も音を伝えるのですが、一般的には空気の振動を音といってもよいでしょう。
- 音が伝わるスピード
音は空気中を一秒間におおよそ340m進みます。
わかりやすく自動車と同じ時速に換算すると約1200km(マッハ1)です。
光のスピードが一秒間におおよそ約30万kmであることを考えると、音が伝わすスピードは、きわめて遅いことがわかると思います。
花火や、雷が光ってから、遅れてドーンと音が聞こえてくるのは、光が伝わすスピードのほうが、音よりはるかに速いからです。目で見るほうが、耳で聞くものよりも早く伝わるのですね。
- 音の波形
オシロスコープやコンピュータなどを使うと、音の波形を目で見ることができます。まずは波形の見方をつかみましょう。
振幅…もっとも大きく振動した幅 振動数…1秒間に振動する回数単位…Hz(ヘルツ) ※グラフの縦軸は振幅、横軸は時間を表しています。 |
振幅が大きくなればなるほど、大きな音に。また振端数が多くなればなるほど(同じ時間のなかで、密になればなるほど)高い音になります。
Hz(ヘルツ)というのは音の高さの単位で一秒間に振動する回数のことです。人間の感じることのできる音の高さは、二十ヘルツから、二万ヘルツといわれています。
音の伝わり方
音は、一般的に音源から(例としてスピーカー)水面に輪を描く波紋のように広がり、伝わっていきます。
しかし、以下のような要素によって、私たちの耳に伝わってくる前に様々な影響を受けます。
- 周波数帯(高音や低音)による伝達特性の違い。
- 音は低音と高音では音の伝わり方が異なります。
- 低音は比較的全方向に広がっていく傾向がある。
- 高音は指向性が強く(方向感が強い)狭い角度で伝わる。
と。。。いうことは、スネア・ハイハットなどの高い音は、鋭く飛んで聞こえてくることに対して、ドラム、ベースなどの低い音は
全体的に散るように飛んでいき、輪郭がつかみにくくなります。
周囲の状況による影響
- 反射・・・跳ね返って伝わってくる。反射する素材によっても、異なります。また素材、形状によっては、共鳴し、別の音を生むことも。
- 回折・・・様々な反射を繰り返したりして伝わってくる。車内もそうですが、お風呂場のような状態。
- 吸音・・・吸収されてしまい、伝わってこない。熱エネルギーにかわってしまう。
- 透過・・・遮断する物質によっては、遮断されずに、一部が伝わってきたり、異なった形になってしまう。
- 停在波・・・伝わってくることなく(移動せずに)その場にとどまってしまう。
これらの複雑な要素を経過して、音は私たちの耳に伝わってくることを忘れてはいけません!
音楽を聴く場合にスピーカーからなる音を聞いていると思いがちですが、その他の様々な反射音や共鳴音を同時に聞いているということになりますね。
音の周波数帯とその種類
一般的に、周波数には次のような音質の特徴があり、各帯域を強調・減衰することにより、様々な音質が楽しめます。
音の周波数の値が増えれば増えるほど、高い音になることがわかりますね。
最近イコライザーを触ったことのない若い方が増えてきていますので、調整の祭には参考としてください。
オーディオを語る上で理解しおかなくてはならない用語とその意味
音を調整する祭に、またオーディオを詳しそうに語るうえで知っておかなくてはならない言葉があります。
意味をしっかり理解し、あなたもオーディオ通になりましょう。
2つの波形(音)の時間的な”ズレ”を位相(角)という。
位相ずれ
同相と逆相
さて、こんなことがだんだんわかってくると、車の中で音楽を聴くということが、とっても難しいことに思えてしまうでしょう。
様々な素材、ガラス、プラスチック、鉄等が様々に使用され、吸音特性や、反射特性もばらばらです。
また、もともと運転席は、左右のスピーカーから異なる距離の位置にあり位相のズレが大きく発生します。(右ハンドルなら右のスピーカー近いが、左のスピーカーは遠い、左後ろは、もっと遠い!)
しかし車内は、密閉された空間。しかもリスナーであるドライバーは、ほぼ同じ位置に座っています。しっかりと考えられた調整や、的確なデッドニングを行えば、車内は他に類をみないオーデョオルームへと変貌するのです。